<3匹の猪>

・むかし、ブターンという島に、兄弟3匹の猪がいました。
 一番上の猪は煉瓦で家を建てて住み、
 下の2匹の猪を招いては、
 「どうだ、お前たちの家に比べて立派だろう。」
と自慢していました。
 二番目の猪は木の家を建てて住み、末っ子の猪はワラの家に住んでいました。

 ある日、大きな地震が起こり、煉瓦の家は崩れてしまい、木の家とワラの家は津波で流されてしまいました。
 困り果てた2匹の猪は、末っ子の猪のところにやって来ました。末っ子の猪はまたワラの家を作っていました。
 一番上の猪は、「お前のワラの家に泊めてもらうことはできそうもないな。」と言いました。
 二番目の猪は、「折角建てた家が流されてしまって、どうしようもなくなったよ。」と言いました。
 末っ子の猪は、「ぼくの家は簡単だから、すぐに作れるよ。」と笑って答えました。