<理想と現実>


A:「君はどうして人間たちのそばにいつも居るの?」
B:「理由はよく分からないけど、
   僕の周りには人間が集まってくるんだ。
   ところで、君は何故高い所から僕らを見てるの?」
A:「本当はそっちに行きたいんだ。でも僕が君の方に近づくと人間たちは逃げてしまうから、こうやって遠くから眺めてるのさ。」
B:「そうだったのか。僕はてっきり君が僕のことを嫌いなのかと思ってたよ。」
A:「そういう訳じゃないんだけど、僕の方が君よりも人間に好かれる時代になると、君が寂しい思いをするんじゃないかという気がして。」
B:「僕が君よりも人間に好かれているなんてことはないよ。彼らは君に近づくのを恐れているだけさ。」