<雪の色>

・A:「雪の色は何色?」
 B:「白。」
 C:「ぼくは黄色でもいいと思うんだけど。」
 D:「オレンジ色の方がいいんじゃないの。」
 E:「でも、どうして白なの? 水は透明なのに。」
 F:「乱反射で白く見えるのさ。」
 G:「どういうこと?」
 H:「雪はムクの氷のように詰っていないから、光がアチコチ反射したり屈折したりして色が混じり合うのよ。」 
 I:「なるほど。氷を削って細かいカキ氷にすると白くなるな。」
 J:「今の君の頭ん中と同じ状態さ。」
 K:「カノジョにフラれた僕の頭の中の思考回路は粉々で真っ白。」
 L:「俺にも同じような経験がある。」
 M:「人のココロの中を、雪の結晶のように無色透明に保つのは、かなり難しい。」
 N:「僕は黒い雪を見たって人を知ってる。」
 O:「そんな筈ないよ。人は黒いものを白いと言う生き物でしょうが。」
 P:「白いものを黒いと言う人だっているさ。」
 Q:「あなたのそういう性格はよくないわね。」
 R:「黒い雨があるんだから、黒い雪があっても可笑しくは無いさ。」
 S:「いいかげんにしなよ。黒も白も色彩じゃないんだから。」
 T:「なんでもかんでも白黒をつけるようとするのは、争いのもとだよ。」
 U:「そもそも、雪の色がどうのって言い出したのは誰?」
 V:「わたしは知らないわ。」
 W:「君は何か知っている?」
 X:「あぁ、知ってるけど、言いたくない。」
 W:「こんな議論をいつまで続ける気なの?」
 X:「・・・。」
 Y:「僕が終わらせるよ。雪はそれ自身が白いなんて主張していない!」
 Z:「以上。」
 A:「もう終わり?」
 Z:「そうだよ。」
 G:「どうして?」
 Z:「ネタ切れだから。」