<記憶の固執>

・A:「この絵は誰の絵?」
 B:「ダリの絵。」
 A:「時計が柔らかくなってる。」
 B:「あなたは柔らかい物質でできたものの運命をどう思う?」
 A:「儚さを感じるね。作者は時空の歪みや相対性理論を想像するには、頭も柔らかくする必要があると考えたのかも知れない。」
 B:「頭痛のために家にいた作者が夕食後にカマンベール・チーズの残りを見ていたときに着想したらしいよ。」
 A:「とけていく時計に1匹のハエがたかっているから、時間も腐るってことのようだ。」
 B:「ほら、さっきまでの時間は、もう傷んでるからアリが集まって来てる。」