<蜘蛛と蝶と蛾(続きの2)>

・蜘蛛は少し考えてから言いました。
 「分かった。お前が必ずここに戻ってくるという証拠をみせろ。」
 蛾は表情も変えずに、
 「では、命の次に大切なものを置いていきます。」と言って、
 頭についている2本のアンテナを外しました。
 蜘蛛は驚いて言いました。
 「そんなことをしたら、お前はもう・・・」
 蛾は急いでお辞儀をして、闇夜の中へ飛び去っていきました。