<グスコーブドリの伝記>

・A:「イーハトーヴの大きな森の名高い木こり、グスコーナドリの息子がグスコーブドリで、宮沢賢治アバターなんだ。その妹ネリは、賢治の妹トシのアバターだよ。」
 B:「どうして分かるの?」
 A:「ふたりが仲良しだった様子が描かれているから。」
B:「でも、ネリは人攫いに連れて行かれる。」
 A:「そう.。ブドリは追いかけたんだけど、男は森の横を通ってずうっと向こうの草原を走っていってしまった。」
 B:「どうしてブドリは連れていかれなかったの?」
 A:「それは妹トシの方が、先に別の世界に往ってしまったから。」
 B:「・・・」
 A:「ネリはブドリを探しにイーハトーブの森へいって、いつもがっかりして帰ってきたんだが、その後、ブドリはネリと偶然に再会する。」
 B:「ネリの主人が新聞でブドリのケガしたことを知ったんだ。」
 : ・・(途中省略)・・
 A:「カルボナード火山が爆発して、気候はぐんぐん暖かくなった。ブドリは自分と同じ境遇となる者が出ないように最善を尽くしたんだ。」
 B:「悲しいハッピーエンドだね。」
 A:「賢治が奮闘した時代、彼は詩人でもなんでもなく、
 まさに宮沢賢治そのヒトであったことに、君も気付くときが来るに違いない。」