・A:「宇宙に果てはあるの?」
B:「その質問はうんざりするほど聞いている。」
A:「果てがあるとすると、そこに行くにはどれくらい時間がかかるの?」
B:「その質問にはさらにうんざりしている。」
A:「果てはないってこと?」
B: 「例えば、宇宙に果てがないとする。
宇宙が地球ぐらいの大きさで球体とすると、君が、ある方向にずーっと進んでいくとどうなる?」
A:「最初の場所に戻ってくる。」
B:「この場合、果てがないけど、果てしないとは言わない。」
A:「果てしないほど、大きくはないからね。」
B:「要するに、宇宙に果てがあるかどうか何てことは、この際どうでもいい。君が到達できないほど、宇宙は途方もなく大きい。」
A:「でも、果てしない宇宙なんて気味が悪い。」
B:「あのね、こんな風にして人類は果てしない質問を繰り返して来たんだ。」
A:「いつから?」
B:「大昔からさ。」
A:「どれくらいの昔?」
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P..S. 人類が滅亡するまでの間に、
この質問に対する解答が得られたとしても、
君が安心できるようなことなど、何もないのだということ。